困っている中学生・高校生
私が予備校・塾の先生を始めてから25年以上が経過し、自分の塾を設立してから9年が経ちました。その間に、英語をたくさん勉強しているのに英語の成績が上がらない、という悩みを抱えている中学生・高校生に数多く出会いました。
そのような生徒たち、一人ひとりと話し合ってみると、あることに気づきました。英語の成績が上がらずに困っている生徒たちの共通点があるのです。その共通点とは、勉強方法が間違っている、ということです。
ただ問題集を解くだけでは…
たとえば、4年ほど前、ある高校生がお父さんと一緒に私の塾の門戸をたたきました。この高校生は、ものすごく勉強熱心で、毎日1~2時間は英語の勉強をしている、とのこと。そこで、私は「どんな勉強をしているんですか?」と聞きました。すると、学校で配布された膨大な量の問題集を一所懸命、解いている、ということでした。
私は、尋ねました。「音読や、書き写しをしていますか?」。すると、その生徒は、何を聞かれているのかわからない、という表情をしました。
私はアドバイスをしました。「教科書、単語集、ラジオのテキスト、そして問題集。勉強した素材は、必ず繰り返し、数十回、音読してください。まず、英語の勉強時間の半分は英語の文章の音読をするようにしましょうか。そして、できるだけ勉強した英語の文章をノートに書き写してください。書き写し用のノートをつくってください」。
本人もびっくり、成績が上昇
英語の勉強方法を変えてから2カ月ほどで成果が出ました。まず、なかなか合格できなかった英検2級に合格し、学校の成績も上昇しました。私の塾に来るようになってから1年程度で準1級にも合格しました。
高校3年生になってからの模試では、河合塾の偏差値であれば、いつも偏差値75程度は取るようになりました。
同じタイプの生徒には、いつも同じアドバイスをします。私が言う通りに勉強方法を変えてくれる人は、例外なく英語が得意になります。
さきほど紹介した、お父さんと一緒に私のところを訪れた高校生は、今は東大生になっています。
とにかく英語を得意科目に!
英語が得意にならないと、文系でも理系でも、なかなか難関大学には行くことができません。これを読んだ人は、だまされた、と思って2、3カ月、英語の勉強時間の半分を音読・書き写しに充ててみてください。2、3カ月後、だまされなかったことに気づくはずです。
単語集の学習についても、問題集と同じです。単語集を使うこと自体は悪いことではありません。これは、問題集と同じです。ただ、目で見るだけではなく、必ず音読をしてください。そして、自分が知らない表現、相性が悪い単語・熟語に出会ったら、数回、書き写しをしてみましょう。長文は、できるだけ勉強した直後に、1~2回、書き写しをして、20回から30回、大きな声で音読をしましょう。
大学入学後、卒業後も英語は必須
一連の塾の動画で、アラタ君が東大のトライリンガル・プログラムの編入試験に挑戦したこと、合格したことをお知らせしています。これは、アラタ君が高校時代に英検1級に合格するまで英語の勉強を続けた結果です。
英語の勉強を正しい方法で続けた人は、世界で活躍できる人材になります。今回の動画を見た人、この文章を読んだ人が、東大でアラタ君と一緒に来年、トライリンガル・プログラムで勉強している姿を私は想像しています。
(オックスフォード学院塾長・山本 清)
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