コスパがよい英語学習をするには?
本を中心に英語を学習し、英語学校に行かなければ、本代しかかかりません。コスパを「お金がかからない」という意味だ、と考えると、本だけで英語を学習するなら、コスパがよい英語学習になります。
だだ、これには条件があります。定評がある良い本であること。レベルが学習者に合致していること。そして、その本に音声がついていること。この3つが本で英語を学習するための条件です。
良質な本を、音声(CD、MP3など)を使って、徹底的に音読すると、必ず英語力がついていきます。どの本を、どのように音読すればいいのか、については、このチャンネルのサムネ、タイトルに「1000回音読」という文字がある動画をご参照ください。この「1000回音読」の学習法は、会話にも通用する学習法です。
第1の問題:正しいレベルの本を選んでいますか?
このように、音声つきの本を買って徹底的に音読することで、お金がかからない、つまりコスパがいい英語学習は可能なのですが、2つの問題があります。
第1に、レベルに合致した本を選ぶことができるか、という問題。1000回音読の本を選ぶ時、多くの英語学習者は、自分が今、チャレンジで読んでいる本を選んでしまいます。たとえば英検準2級に合格すると、すぐに2級レベルの学習を開始し、音読も2級レベルの短文・長文を読もうとしてしまいます。
ただ、過去動画で申し上げたように、音読の中心は、英検で言えば、2つほど下のレベルを中心に取り組むべきです。なぜでしょうか。それは、ほとんどの人が、2つほど下のレベルの英語を書けないし、しゃべれないからです。
もちろん、チャレンジで読んでいるレベルの英語も、学習したらすぐに音読してください。レベルが異なる英語を混ぜながら読む、そして、音読の中心はチャレンジで読んでいる英語よりも下のレベルの英語を読む。このレベル設定が、なかなか自分ではできません。
第2の問題:自分で継続できますか?
正しいレベルの本を選ぶことができた、として、さらに第2の問題があります。音読1000回を、自分で継続することができますか?
英語学習者の9割以上は、英語を毎日、音読することができません。言い訳はいくらでもできます。学校の部活が忙しかった、宿題が多かった、疲れていて体調がいまいち、などなど。
どんなに忙しい日でも30分。普通の日なら1時間は英語の音読をしないと、本の学習(コスパがいい学習)で英語ができるようにはならないのですが、自分の意思で音読を継続することは、なかなかできません。
コスパがいい英語学習は細い道
以上のような第1、第2の問題があるために、コスパがいい音読1000回の学習は細い道です。できれば音読を指導してもらえる指導者を見つけて、その指導者の授業に通う学習、つまりコスパが悪い学習をした方がいい、ということになります。
ただ、ここで、さらに第3の問題があります。
第3の問題:音読の指導ができる指導者がいるか?
音読1000回の価値を理解し、音読の指導をすることができる指導者が近くにいるだろうか、という問題が、第3の問題です。
最近10年、学校や塾の先生たちの中に「音読をしなさい」という人が増えてきていることは確かです。しかし、どんな本を、どのように音読するのかを教えてくれる先生は、実はほとんどいません。
音読を正しく指導できる先生を見つけることができるのか。これこそが、実は非常に細い道なのです。
私の英語塾「オックスフォード学院」のホームページから、受講を申し込む人が最近、増えています。私の塾の英検5級~1級の授業をリモート受講すれば、音読の学習指導を正しく受けることができます。
最後にタイパの話をしましょう
英語学習の「タイパ」の話を、最後にしましょう。時間をかけずに英語が上達する方法は、あるのでしょうか。
答えは、イエス、アンド、ノーです。
音読1000回の英語学習法。これは、英語が上達するための唯一の学習法なので、比較のうえでは「タイパがいい」学習法です。比較のうえで、というのは、他の学習法と比べて、という意味です。
問題集をたくさん解いて音読をしない、文法や単語・熟語のインプットをしないでネイティブとの会話だけをする、というような学習と比べると、音読1000回の英語学習法は、圧倒的に4技能の結果が出る学習法です。その意味で、同じ時間をかけるのであれば、音読1000回は、問題集学習、ネイティブとの会話の学習よりも「タイパがいい」学習法、と言うことができます。
そこで、唯一の英語上達法である音読1000回の学習法をする、としましょう。そのうえで「タイパがいい」学習法はあるでしょうか。
ありません。50回、100回、300回、500回、1000回。繰り返さなければならないので、タイパは無理です。これが、英語のタイパについての結論です。
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