逆転の条件は「2科目の先取り」
高校入試と大学入試で逆転合格する条件は「2科目の先取り」だと僕は考えています。僕は中学のうちから文系で大学受験をする、と決めていたため、その2科目は、英語と社会でした。
2科目で先取りに成功すると、高校受験、大学受験で圧倒的に有利です。僕は数学がかなり苦手、理科がやや苦手でしたが、英語と社会の先取りがうまくいっていたため、この2科目で数学・理科の穴を埋めることができました。社会については、回を改めて詳しくお話しすることにして、きょうは英検を利用した英語の先取りについて、僕の体験をお話します。
小3から英検5級の勉強を開始
英語は、小学校3年生からオックスフォード学院で英検5級の勉強を開始しました。小3で5級、小4で4級と3級、小5で準2級と2級を取ることができました。英語は、英検を使うとスムーズに先取りをすることができます。
5級、4級、3級、準2級、2級と、徐々に難しくなっていくため、無理なく先取りをすることができます。英検のカリキュラムでは、単語、熟語、英文法、リスニング、ライティングなど、英語の4技能に必要な知識を、少しずつ身に着けていくことができるようになっています。
「学年別」ではなく「学力別」
たとえば準2級は文部科学省のカリキュラムでは高校1年で習うレベルの英語なのですが、3級に合格すると自動的に準2級レベルの勉強を塾でやることになっていたため、小5で準2級の勉強を始めた時、僕は、その勉強が高校レベルの勉強だということを知りませんでした。学年にこだわらず、自然に先取りをすることができた、ということによって、英語の先取り学習が成功した、ということができると思います。
英検の長所は、学年別ではなく学力別に学ぶ、というシステムになっているので、非常に先取りがやりやすいということです。オックスフォード学院では、めざしている英検の級別にクラス編成をするため、たとえば準2級クラスには小学生から高校生まで、いろんな学年の生徒がいます。
「学年別」の授業は日本だけ
日本の学校では、このようなクラス編成はありえないのですが、実はアメリカの小中学校、高校では、このような学力別クラス編成がすべての学校で採用されています。
中学校で「中1数学」「中2国語」というような科目は、アメリカでは存在しません。「中学基礎数学」「中学中級国語」というような科目名になっています。そして、それぞれのクラスには、いろんな学年の生徒が混ざっています。
英検のような「学力別」のカリキュラムは、実は国際標準であり、世界のほとんどの国では、学校で「学力別」のクラス編成があるために、学校でがんばれば、自然に「先取り」ができて、得意科目をつくることができるのです。
日本の学校のような、同じ学年の生徒がすべての科目で同じことを学ぶ「学年別」のカリキュラムは、日本だけで行われているガラパゴスの制度なのです。
英語以外はどうすればいいのか
英語については、学校では先取り学習はできませんが、英検をきちんと教えてくれる塾が見つかれば、英検学習を通じて先取りをすることができます(そのような塾がなかなか見つからない、ということが問題ですが…)。
では、英語以外の先取りは、どうすればいいのでしょうか。
算数・数学の「計算」については、公文で先取りをする人がいます。計算以外は、どこで先取りをすればいいのでしょうか。また、英語、算数・数学以外は、先取りをしなくてもいいのでしょうか。
社会の「先取り」が非常に重要
僕は、社会、その中でも歴史の先取りが非常に重要だと考えています。大学受験で文科系への進学を考えている人にとって、社会は英語の次に重要な科目です。理科系の人にとっても、高校受験では、社会は非常に重要です。
「先取り」と言えば「数学の先取り」が重要、という人が多いと思います。確かに数学の先取りは重要ですが、勉強時間の半分以上が数学になってしまうと、バランスを欠いた勉強になってしまいます。また、数学はたくさん勉強しても、なかなか効果がでない、ということがありえます。
このあたりについては、次回にお話しすることにします。
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