今回は、中学生レベルの英語を学習する教材を紹介します。
オックスフォード学院では、これまでは中級（準２級、２級）以上の英語学習をしている人を主として対象にして番組をつくってきましたが、最近のコメントを見ていると、中学レベルから学び直したい、という人も一定数います。また、子どもに英語をちゃんと勉強させたい、というお父さん、お母さんからのコメントも来ています。
英検５級、４級、３級をめざしている人が、どんな教材を使って、どのように英語の学習を始めればいいのかについて、しっかり語っているYouTubeの動画は、あまり見当たりません。これで大丈夫、という内容にしたつもりなので、ぜひ、動画を最後まで見てください。
複雑化する英語教材のレベル分け
中１、中２、中３の英語と英検、基礎英語の対応関係が現在、大きな変化の時期を迎えています。
４年前まで、中学英語と英検、そしてＮＨＫラジオ基礎英語との関係は、以下のように非常に単純でした。
中１の英語＝英検５級＝ＮＨＫ基礎英語１
中２の英語＝英検４級＝ＮＨＫ基礎英語２
中３の英語＝英検３級＝ＮＨＫ基礎英語３
これが、次の通りとなっています。
中１の英語＝英検５級。４級の過去形、未来形＝ＮＨＫ基礎英語１の前半
中２の英語＝英検４級の不定詞、動名詞、比較。３級の受動態。＝ＮＨＫ基礎英語１の後半、基礎英語２の前半
中３の英語＝英検３級の現在完了、関係代名詞。準２級の仮定法過去＝基礎英語２の後半
最初はＮＨＫラジオ基礎英語で
ほぼゼロから英語の学習をスタートする、という人は、大人でも子どもでも、まずＮＨＫのラジオ基礎英語をやりましょう。
なぜラジオ基礎英語なのか。理由は２つあります。第１に、一流の先生の授業を継続して聞くことができるから。毎日、続けましょう。
第２に、音声を聞くことになるから。音声を大きめにしてラジオを聞き、自分も大きな声を出して音読しながら聞きましょう。その際、「ものまね」をする、という意識を持ちつつ聞くことが重要です。特にvやfで唇を噛むこと、thで舌を上下の歯ではさむこと、母音は日本語よりもたくさんあるので、そっくり真似をすることに気をつけましょう。
少しずつでいいので、ラジオのネイティブの先生に近づくようになろう、と考えてラジオを聞き、自分も音読すると、発音が上達します。初歩の段階で発音が上達すると、中級、上級になった時に、音読学習を大量にこなすことができるようになります。中級、上級の学習がうまくいくかどうかは、音読量による、ということができます。
ＮＨＫのラジオ基礎英語レベル１、レベル２を、順序よく聞いていきます。レベル１、レベル２は、それぞれ１年ずつのプログラムなので、合計で２年かかります。もっと早く進めたい場合は、レベル１、レベル２のバックナンバーをまとめて買う、という方法があります。その際は、必ず音声ＣＤも買うようにしてください。
次は中学教科書と教科書ガイド
ＮＨＫの基礎英語の学習が軌道に乗ったら、中学の教科書と教科書ガイドを手に入れましょう。教科書ガイドは大きめの書店に行けば手に入りますが、教科書は特別な書店に行かないと買えません。パソコン、スマホの検索で「教科書販売」「千葉市（自分が住んでいる市町村）」と入れてみると、どこで教科書が変えるかが分かります。
今の中学教科書はＱＲコートがついており、音声をダウンロードすることができます。教科書が手に入ったら、大きな声で音読をしましょう。意味が分からない場合は、辞書や教科書ガイドで必ず確認しながら音読を勧めましょう。
安河内哲也先生の書籍２冊
以上のように、ＮＨＫラジオの基礎英語レベル１、レベル２、そして中学の英語教科書の１年生用、２年生用、３年生用を使って学習を続ければ、中学レベルの英語をマスターすることができます。
これに加えて、安河内哲也先生の書籍を２冊紹介しておきます。安河内先生は、長く東進ハイスクール、東進衛星予備校で教えている有名な予備校講師です。上智大学では、英語音読を提唱していた20世紀最高の同時通訳、國弘正雄先生の教えを受けており、安河内先生の著書には、音読のための様々な配慮が見られます。
１冊目は、大岩秀樹先生との共著『ハイパー英語教室 中学英文法』（桐原書店）。中学レベルの英文法を、分かりやすく説明してくれています。また、中学英文法の網羅した例文が巻末に掲載されており、音声ＣＤも付属しています。
２冊目は『はじめての英語音読』（ジャパン・タイムズ）。英検５級レベルから準２級レベルまでの音読用英文が、級別にたくさん収録されており、ＣＤと音声ＤＬがついています。自分の級の基本の学習をＮＨＫラジオや中学教科書で終えたあと、もっとたくさん音読をしたい人には、この本をお勧めします。
基礎英語レベル１、レベル２、そして中学教科書で基礎固めをしたあとは、単語・熟語、文法を確認しつつ、大きな声でどんどん音読をしていきましょう。
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