勉強時間の4割はリビング
アラタ君の場合、高校時代と浪人時代、勉強場所は自宅のリビングが中心で、勉強時間全体の4割程度を占めていました。いわゆる「リビング学習」をしていたわけです。
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リビング学習を習慣にするためには、親の生活を子どもに合わせる必要があります。なぜなら、子どもがリビングで勉強している間、親はテレビを視ることができなくなるからです。
アラタ君の家の場合、アラタ君がリビングで宿題をやったり、参考書を読んだり、動画授業を視ていた間は、両親はテレビを我慢し、会話も控えていました。視たい番組は録画して、アラタ君が寝た後に視ることにしていました。
リビング学習にしていた理由
理由は、ただ1つ。自分の部屋に行くと、さまざまな誘惑があるからです。どんな誘惑でしょうか。
まず、タブレット。タブレットを持って勉強部屋に入り、扉を閉めると、ユーチューブの時間になってしまいます。タブレットは本当にクセモノで、これを持っていると、あらゆる場所でユーチューブの視聴をすることができてしまいます。
次にスマホ。アラタ君の場合は自宅で友人とラインをしたり、電話での会話をしたり、ということはありませんでしたが、世の小中高校生は、信じられないほど多くの時間をラインに費やしているようです。
ある高校生の事例
私の塾、オックスフォード学院に、かつて、難関高校に通う成績優秀な男子高校生がいました。授業前の雑談で私はなにげなく「毎日、家に帰った後、どのくらいラインをやってるの?」と聞いてみました。
答えは、信じられないものでした。「4時間くらいです」。え?? 4時間? ということは、学校から帰宅して風呂に入り、夕食を食べる以外の時間のほとんどは友人とラインをしている、ということになってしまっている、ということになります。
親は、この高校生が自分の部屋で勉強をしている、と思っているはずです。しかし、勉強部屋に入ってしまうと、このようになってしまう子どもが日本には数多くいるのです。
図書館、自習室、ホームセンター
話をアラタ君に戻しましょう。高校時代は、オーケストラ部が終わって帰宅すると、リビングで勉強していました。
高3になると部活がなくなり、帰宅後の時間が長くなったため、図書館、カフェ、ホームセンターのフリースペースなどでも勉強するようになりました。カフェで勉強する場合は、まず、必ず何かを買う、そして、できるだけお客さんが少ない時間に勉強する、満席近くになってきたら別の場所に移動する、ということをこころがけていました。
浪人時代は、以上のような場所の他に、予備校の空きコマや授業後は予備校の自習室でも勉強しました。ただ、問題はタブレットでした。
受験直前にタブレットが故障
タブレットは、アラタ君がスタディサプリなど動画の授業を視聴するために親が買い与えていました。しかし、タブレットがあると、図書館、カフェ、予備校の自習室など、あらゆる場所がユーチューブを視るための場所になってしまいます。
実際に、アラタ君も予備校時代は「気分転換」と称して、上記のような場所でかなりユーチューブを視てしまっていました。
ところが、受験の直前期に入った12月、タブレットが故障しました。家族の中では「天国にいるアラタのおじいちゃんが、タブレットを壊してくれた」ということになり、両親はタブレットを修理しませんでした。動画授業は、自宅のリビングで、パソコンを使って視ることができたからです。
アラタ君のおじいちゃんは、大学の学長を長くしていて、子どもや孫の勉強を気にするタイプの人でした。おじいちゃんがタブレットを壊してくれなければ、アラタ君は大学に合格することができなかったかもしれません。
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